人工授精の限界 | 茨城県小美玉市の不妊治療・婦人科 小塙医院

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人工授精の限界

 

Q:

妻34歳、夫36歳、不妊歴4年です。なかなか自然妊娠できないので医師に人工授精を勧められ8回実施しましたが、いまだ妊娠に至りません。人工授精は何回ぐらいが限界(次のステップを考えるタイミング)なのでしょうか。

A:
人工授精(AIH)の適応は妻側に抗精子抗体や抗精子凝集抗体が存在しないこと、子宮卵管通過性が良好であること、フーナーテスト(性交後子宮内精子上昇テスト)の結果が不良または妊娠率が低い場合です。夫側では精子が重症精子無力症(運動していない)や重症精子減少症(精液1㏄中に500万以下)の場合はAIHよりむしろ体外受精が適応となります。

今までAIHを8回実施したとのことですが、排卵後24時間以内に精子を子宮内に注入したのでしょうか。時間がずれると受精は成立しません。卵子も精子も元気が良いのは24時間以内だからです。また、AIHで使用する精子は洗浄しますが、80%以上の運動率を維持していたでしょうか。

ちなみにAIHの際になぜ精子を洗浄するかというと、原精液は雑菌や不純物が相当含まれていてそのまま使用すると子宮内膜炎や卵管炎、卵管水腫、卵管閉鎖になる危険があるからです。24時間以内に精子注入し精子に問題なくすべてが基準内であれば、通常は6回までで妊娠が成立するはずです。

妊娠できない原因は卵子ピックアップ障害(卵管が排卵された卵子を取り込めない)や精子が卵子に侵入できない受精障害、子宮内膜過形成・増殖症の存在が疑われます。詳細な検査をして今後の治療を考えたほうがよいでしょう。

妻34歳、夫36歳、不妊歴4年です。なかなか自然妊娠できないので医師に人工授精を勧められ8回実施しましたが、いまだ妊娠に至りません。人工授精は何回ぐらいが限界(次のステップを考えるタイミング)なのでしょうか。

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