子宮頸がん検査と不妊症 | 茨城県小美玉市の不妊治療・婦人科 小塙医院

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子宮頸がん検査と不妊症

 

Q:
不妊歴2年の妻35歳、夫37歳です。初診時の不妊検査で子宮頸がん検診を受けました。なぜ、不妊検査に子宮頸がん検査が含まれるのでしょうか。友人が子宮頸がん前がん状態で子宮頚部を切除した後、不妊治療を受けていますが妊娠は可能ですか。

A:
子宮頸がんは進行期を除き不妊には直接関係ありません。治療前に検査を行うのは、子宮頸がんが発症していた場合はがん治療が最優先になり、炎症や細胞変性があればその治療を検討しなければならないからです。

放っておけばがん化の可能性がある「前がん状態」は無症状なのがやっかいで、前がん状態で炎症や細胞変性があった場合は膣内細菌やクラミジアが原因の場合もあるのでそれらの検査も行います。

細菌感染やクラミジアが正常で炎症や細胞変性がある場合は、子宮頸がんを引き起こすヒトパピローマウイルス(HPV)検査を受けたほうがよいでしょう(自費)。

HPVの検出率はがん検査が正常でも2~3%、炎症や細胞変性があると20~30%、前がん状態では80%です。HPVは不妊に関与しませんが、前がん状態の人が進行予防のため子宮頸部を切除すると切除範囲によっては性交後の精子子宮内上昇が困難になり、頚管粘液の分泌も低下するため自然妊娠は難しくなります。

子宮頸がん前がん状態のまま不妊治療を進めると、排卵誘発剤(女性ホルモン)の大量投与でがんが進行する可能性も指摘されています。特にHPVがあり膣部びらんが強い人は要注意です。

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