着床とイソフラボン | 茨城県小美玉市の不妊治療・婦人科 小塙医院

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着床とイソフラボン

 

Q:
前回質問した不妊治療中の妻37歳、夫38歳です。イソフラボンは胚の着床にも有効でしょうか。

A:
イソフラボンでも体への吸収が良い「アグリコン型イソフラボン」が、子宮内膜における妊娠・着床に不可欠な女性ホルモン(エストロゲン)の分泌や調整作用があることが確認されています。

着床で最も重要な子宮内膜環境は、エストロゲンや黄体ホルモンの影響を受けながら

  1. 月経中
  2. 卵胞発育中
  3. 排卵期
  4. 排卵後黄体期

と状態が変わります。この変化がない場合は子宮内膜増殖症(過形成)が疑われ、着床障害を引き起こす原因でもあります。イソフラボンによる増殖症の改善効果はまだ認められていませんが、アグリコン型イソフラボンはエストロゲンの低下を補うと同時に過剰分泌を抑える働きがあるため、エストロゲン過剰分泌が原因の増殖症なら今後、改善したという報告が出るかもしれません。

次に、月経時にはく離した子宮内膜はエストロゲンの作用で徐々に厚みを増します。排卵後は黄体ホルモンの作用で内膜はより厚くなり、胚を胎嚢に成長させるため重要な栄養分を分泌します。この過程がうまくいかない場合は黄体機能不全や黄体機能低下症です。血中のエストロゲンや黄体ホルモンの分泌が低いか、ホルモン受容体の反応低下もしくは受容体そのものが少ないのが原因で、黄体機能の改善にはイソフラボンが期待できます。

アグリコン型を1年以上服用した妊娠率は自然妊娠、人工授精、体外受精の平均で1.6倍上昇しました。

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