フーナーテストと抗精子抗体 | 茨城県小美玉市の不妊治療・婦人科 小塙医院

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フーナーテストと抗精子抗体

 

Q:
妻38歳、夫40歳です。治療歴はタイミング指導3年、人工授精23回(4年)、体外受精7回(3年)で、体外受精で2回妊娠しましたがいずれも早期流産でした。フーナーテストは良好なので今後はタイミング指導だけのつもりでしたが、最近、新抗精子抗体検査で陽性と診断され、自然妊娠や人工授精は難しいと言われました。今後はどうすればよいですか。

A:
抗精子抗体は精子を攻撃する抗体で精子を死滅させたり卵子との受精を妨げます。新抗精子抗体(精子結合抗体)は95%が後天性で、フーナーテストで精子の子宮進入が確認されても精子の運動が弱まったり死滅する人は抗体ができやすく、フーナーテスト良好でもできる場合があります。

そもそも精子は女性の体にとって異物なので体内に進入すると必ず抗体ができます。その抗体は精子を有害でないと判断すると消滅し、抗体が持続しやすい体質の人は精子を排除しようとします。

抗精子抗体陽性の人は精子が何度も多量に体内に進入すると抗体の力が強くなりますから、ご質問の方は人工授精を多数受けたことによって抗体が強くなったのでしょう。

今後の対策として通常の性交渉はコンドーム着用が必須です。サプリや漢方薬の長期投与(最低半年~数年)で抗体が消えることもありますが、先天的に抗体が陽性の人はすぐに再発することもあります。

年齢を考えると体外受精を選択した方が賢明でしょう。抗体が受精や胚の発達に影響することがあるので、体外受精の方法や胚の発育状況を詳しく聞いてください。

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