免疫機能障害による不妊 | 茨城県小美玉市の不妊治療・婦人科 小塙医院

茨城県小美玉市の不妊治療・婦人科 小塙医院

*

免疫機能障害による不妊

 

不妊 免疫機能

Q:
不妊治療歴3年の妻40歳、夫45歳です。体外受精と顕微授精を計8回受けて妊娠陽性反応が3回ありましたがすべて早期流産に終わりました。不育症の検査も受けましたが全く問題ないので免疫機能検査を受けたところ、胚(受精卵)に対する拒絶反応が強すぎることが分かりました。これはどういうことですか。

A:
人間が生きていく上で欠かせない免疫機能は、異物を排除する「細胞性免疫(Th1)」と体内の各種自己抗体を管理する「液性免疫(Th2)」の良好なバランスで健康が維持されていて、バランスがどちらかに傾くと体調が悪くなります。

Th1とTh2のバランスが不妊に関連することは今まであまり注目されていませんでした。Th1は胚に対する寛容と拒絶に役割があります。

通常、Th1/Th2比は8~12が正常範囲で、Th1が強くなる10.3以上だと胚への拒絶が強くなり、着床障害や着床後の胚の発達拒絶による流産を招きます。胚の半分はご主人の遺伝子が含まれるため、移植胚を異物と判断し拒絶反応を起こし胚が着床しないことがあります。これを防ぐには細胞性免疫(Th1)を下げ液性免疫(Th2)を優位にする必要があります。

当院では妊娠群と非妊娠群で免疫バランスを比較したところ、妊娠群は9割以上が正常範囲内で、非妊娠群で正常範囲の人は2割でした。治療は非常に治癒率の高い方法がありますので悲観することはありません。次回、詳しくご説明します。

免疫抑制剤による妊娠力アップについてはこちら

 

 - 不妊治療Q&A ,

インターネット予約はこちらから