顕微授精と精子の質 | 茨城県小美玉市の不妊治療・婦人科 小塙医院

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顕微授精と精子の質

 

Q:
不妊歴2年の妻36歳、夫37歳で、人工授精4回、体外受精を3回受けました。体外受精のうち1回は妊娠に至りましたが稽留流産に終わり、ほかの2回は未受精や胚の発達不良でした。夫の精子の質に問題があり、顕微授精に進むにも精密検査が必要だそうです。詳しく教えてください。

A:
稽留流産の90%以上は受精卵の染色体異常が原因といわれ、染色体異常の精子で受精に至ったか、卵子の老化、受精そのものの異常などが考えられます。あなたの稽留流産などは精子の染色体異常が原因と思われます。

「精子が悪いと顕微授精に進む」と考えがちですが、実は顕微授精は精子の質が悪い人には向かない治療です。精子の質とは、受精能力の有無や染色体・ミトコンドリアに異常があるかないかをいい、顕微鏡下で良好な精子に見えても精密に検査してみると受精能力の欠如や染色体異常が見つかる場合があります。

現在、精子精密検査が受けられるのは当院を含む3カ所で、当院では院内で精子を採取するか自宅採取した精子を洗浄・選択して良好な精子のみを回収して一旦凍結し、数日後に解凍して生き残った精子だけをさらに精密検査にかけます。

そして、本当に良好な精子かどうかを判断し、良い結果が出れば顕微授精の適応とします。異常の場合は染色体異常児を出産する可能性がありますので、主治医とよく話し合い今後の治療を決めてください。

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