Q:つわりがひどいです。対処法はありますか? | 茨城県小美玉市の不妊治療・婦人科 小塙医院

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Q:つわりがひどいです。対処法はありますか?

 

A:つわりは妊婦の50~80%に認められます。一般的には妊娠4-7週ではじまり、14週までには落ち着きます。これらの症状が悪化すると食物摂取が損なわれて代謝異常を起こし全身状態が障害されます。この状態を妊娠悪阻といいます。まれに生命の危険を及ぼす状態になり入院を必要とすることもあります。

つわりは強く症状が出る妊婦さんとそうでない妊婦さんに分かれます。強く症状が出る妊婦さんの特徴としては、前回の妊娠でもつわりがひどかった場合や、双子の場合などと言われています。

つわり予防にはマルチビタミン(ビタミンB,C,D,E,葉酸など)が推奨されており、特にビタミンB1、B6が重要です。

ビタミンB1は欠乏するとウェルニッケ脳症という中枢神経の障害を引き起こします。具体的には意識障害、歩行困難などが起こります。ビタミンB1を摂取することで予防ができます。

また、ビタミンB6は吐き気に効果的であり、アメリカ産婦人科学会で強く推奨されております。(https://www.acog.org/patient-resources/faqs/pregnancy/morning-sickness-nausea-and-vomiting-of-pregnancy)

他に諸外国ではショウガが効果的であるとされており、手間はかかりますが、ショウガで作ったジンジャーエール、すりおろしたショウガで作ったジンジャーティー、ジンジャーキャンディーなどの摂取を推奨しております。

(https://www.nhs.uk/news/pregnancy-and-child/drugs-ginger-and-acupuncture-best-for-morning-sickness/)

日頃の食事は脂肪を減らした芋、米、麺などの炭水化物メインの食事で、少量ずつ頻回に摂取することで、エネルギー保持、脱水予防の効果があります。

(https://www.rcog.org.uk/en/patients/patient-leaflets/pregnancy-sickness/)

また、吐き気、嘔吐が強い場合は薬物治療を考慮します。一般的に処方する薬剤はドパミン拮抗薬(プリンペラン、メトクロプラミド等)、抗ヒスタミンH1薬(レスタミンコーワ等)、プロクロルペラジン(ノバミン等)が推奨されます。これらは欧米では積極的に使用され、現時点で明らかな催奇形性、胎児毒性は認められておりません。

また、漢方療法として小半夏加茯苓湯なども推奨されます。

最も重要な予防、治療法は頻回の少量食事摂取、飲水ですので、これらが不可能な場合は薬剤投与を検討します。

当院では妊娠されてから分娩施設に紹介するまで、または紹介後も吐き気が強い患者様のために各種ビタミン、薬剤処方を行い、症状が強い場合には点滴加療も致します。

症状がある方はご遠慮なく当院を受診してください。小塙医院ではweb予約可能です。つくばARTクリニックは電話にて予約下さい。

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理事 小塙理人

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