着床障害をきたす黄体機能不全の治療(1) | 茨城県小美玉市の不妊治療・婦人科 小塙医院

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着床障害をきたす黄体機能不全の治療(1)

 

Q:
妻38歳、夫44歳で結婚8年、不妊歴は5年です。体外受精5回、顕微授精は3回行い、生化学的妊娠も2回しましたが、生児は得られていません。胚は良好なときも不良なときもありましたが、継続的妊娠に至りません。主治医からは黄体機能不全による着床障害があるといわれましたが、どんな疾患でしょうか。また、治療法はありますか。

A:

  1. 基礎体温上で高温期日数が12日未満
  2. 高温期中に子宮不正出血をきたす
  3. 子宮内膜組織検査で日付診が乱れている
  4. 子宮内膜増殖症の存在
  5. 排卵後3日経っても低温期のまま
  6. 排卵後5~7日目の女性ホルモン(E2)が100以下、黄体ホルモン(P4)が10以下
  7. 子宮内膜の厚さが排卵期を終了しても8mm未満
  8. 免疫比(細胞性/液性免疫比)検査で13以上7未満

のいずれかに該当する場合、着床障害の最大の原因「黄体機能不全」と診断されます。

排卵された卵子は、精子と融合して受精卵になります。受精卵(胚)は分割・発達しながら子宮に向かって移動し、受精卵から胚盤胞に発達する6日目に子宮に到達。6~9日目に着床しますが、これを逃すと着床できません。1. 3. 5. の場合は着床期間が短縮されている、もしくは着床できるほど子宮内膜が育っていない「子宮内膜発育不良」の可能性があります。

治療は食事療法とサプリメントで行います。子宮内膜を育てる葉酸イソフラボンや子宮内膜の血行を良くするビタミンEやCの摂取が望まれます。また、酸化ストレスが1. 3. 5. の症状を引き起こしている場合には、アンチオキシダントのサプリメントが必要です。

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